どうも!資格取得サラリーマンのKachiです!
今回は「奨学金」について取り上げたいと思います。
奨学金といえば、「子供が大学へ進学する際に利用するもの」というイメージがあるかも知れませんが、
- どのような種類があるのか
- どのように利用するのか
- 金額はいくらくらいなのか
こういった疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
そこで、これらの疑問を解消できるよう「奨学金制度の概要」を簡単に解説していきたいとおもいます。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

早稲田大卒⇨1部上場企業の営業マン。土・日更新のブログでは、資格試験の勉強で得た役立つ知識(法律や税金・資産運用など)や勉強法を発信しています。趣味はアメックスプラチナを使い倒すこと。
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奨学金ってなに?
奨学金制度とは、簡単にいうと「進学資金のサポートを受けられる制度」のことです。
子どもの教育費は人生の中でも大きな出費の1つですが、特に大学進学時にはまとまった資金が必要になります。
日本政策金融公庫の調査によれば、高校〜大学卒業までに約965万円がかかるそうです。
これだけのお金を準備できるのはごくわずかではないでしょうか。
そこで、金銭的理由で進学ができない学生をサポートしようというのが、奨学金制度の大きな目的です。
どんな種類があるの?
大きくわけて給付型と貸与型の2種類
奨学金と一言でいっても種類があります。
大きく分けると「給付型」と「貸与型」の2種類です。
給付型は読んで字の如く、「給付」されるものですので、返済義務がありません。
ただ、いくつかの条件を満たさないと利用ができませんので、注意が必要です。
一方の、貸与型は卒業後に返却をする必要があるものです。
種類としては、「無利息」と「利息付」の2種類があります。
こちらを利用しているかたが多いと思います。
給付型は2020年度から新制度がスタート
この新制度(高等教育の修学支援制度)は、「授業料等の減免」と「給付奨学金」の2本立てとなっています。
家族構成や年収に応じて金額が異なりますので、以下でチェックして見てください。
授業料等の減免(両親+本人+中学生の4人家族想定)
区分 | 国公立/入学金 | 国公立/授業料 | 私立/入学金 | 私立/授業料 |
---|---|---|---|---|
大学 | 約28万円 | 約54万円 | 約26万円 | 約70万円 |
短期大学 | 約17万円 | 約39万円 | 約25万円 | 約62万円 |
専門学校 | 約7万円 | 約17万円 | 約16万円 | 約16万円 |
給付型奨学金(両親+本人+中学生の4人家族想定)
目安年収 | 国公立/自宅通学 | 国公立/自宅外通学 | 私立/自宅通学 | 私立/自宅外通学 |
---|---|---|---|---|
約270万円 | 約35万円 | 約80万円 | 約46万円 | 約91万円 |
約300万円 | 約23万円 | 約53万円 | 約31万円 |
約61万円 |
約380万円 | 約12万円 | 約27万円 | 約15万円 | 約30万円 |
新制度の給付型奨学金の対象は、住民税非課税世帯及びそれに準ずる学生となります。
そして、原則高校3年時に在籍高校を通じて申し込みが必要になりますが、
2年以内であれば浪人生であっても高校を通じて申し込みを行うことができますし、
高卒認定者等は日本学生支援機構へ直接申し込みを行うことが可能です。
給付型ですので返済義務はありません。
給付対象になるかどうかは、進学資金シミュレーター - JASSOで確認することができます。
貸与型は卒業後に返済義務が生じる
貸与型の奨学金には、「第一種奨学金(無利息)」と「第二種奨学金(利息付)」があります。
どちらについても、卒業後に返済義務が生じるものですので、借金とみることもできます。
誰でも利用できるわけでなく、申込み可否については、「学力」と「収入」の2つで判断されます。
以下に表でまとめますが、4人家族を想定しています。
種別 | 学力基準 | 収入基準 |
---|---|---|
第一種奨学金 |
1.評定平均値が3.5以上 2.以下のいずれかに該当する ・生計維持者が住民税非課税世帯 ・生計維持者が生活保護を受給 ・社会的養護を必要とする |
・(給与所得者)747万円以下 ・(それ以外)349万円以下 |
第二種奨学金 |
学習成績が学年の平均水準以上である等 |
・(給与所得者)1,100万円以下 ・(それ以外)692万円以下 |
これらの条件を満たした方は、貸与の対象となります。
次に気になるのは、「実際いくら貸してもらえるのか?」だと思いますので、以下にまとめてみました。
第一種奨学金(無利息)の場合
区分 | 国公立/自宅通学 | 国公立/自宅外通学 | 私立/自宅通学 | 私立/自宅外通学 |
---|---|---|---|---|
大学 | 最高月額45,000円 | 最高月額51,000円 | 最高月額54,000円 | 最高月額64,000円 |
短大・専修(専門) | 最高月額45,000円 | 最高月額51,000円 | 最高月額53,000円 |
最高月額60,000円 |
第二種奨学金(利息付)の場合
区分 | 国公立/自宅通学 | 国公立/自宅外通学 | 私立/自宅通学 | 私立/自宅外通学 |
---|---|---|---|---|
大学 | 最高月額120,000円 | 最高月額120,000円 | 最高月額120,000円 | 最高月額120,000円 |
短大・専修(専門) | 最高月額120,000円 | 最高月額120,000円 | 最高月額120,000円 |
最高月額120,000円 |
貸与額は2万円〜12万円で選択が可能です。
12万円を選択し、私立大学の薬学・獣医学部へ進学する場合には2万円、医学・歯学部の場合は4万円の増額が可能です。
そのほかの制度も要チェック
奨学金に関する制度は多岐にわたります。
上記以外にも、さまざまな制度が準備されています。
- 大学独自の奨学金制度
- 私立大学の奨学金
- 団体や企業による給付型奨学金
- 入学金特別増額貸与奨学金
- 国の教育ローン
- ・・・etc
個人的には使える制度はとことん使い倒せばいいと思いますが、こういった情報が保護者に正確に届いていないというのも事実かと思います。
n数の少ない話で恐縮ですが、社内でお金に関する勉強会の講師を担当した際に、こどもの進学を控えたベテラン社員から大量の質問を受けたからです。
教育費は聖域になりがちですが、際限なく全てを自己資金で準備しようとすれば、相当の計画性が必要になります。
無理した支出で、自身の日々の生活や老後資金に大ダメージを与てしまっては本末転倒です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、奨学金の基本的内容を取り上げました。
高校〜大学卒業までは多額の教育費が必要になる時期です。
なんとなくは分かっていても、実際いくら必要でどうやって準備をすればいいのか、明確になっているかたはほとんどいないように思います。
まだ、子供が小さいのであれば、つみたてNISAと貯金を組み合わせる等、計画的に資金を増やしていく方法が有効です。
一方、すでに子供が高校生になっていて、お金がどうしても足りないということであれば、上記のような奨学金制度の利用を検討することも一つの手段になり得ます。
ただ、貸与型の奨学金を利用する場合は、卒業後に返済義務が待っていますので、生活を圧迫しないような金額設定にしてあげるのがよいかも知れません。
少しでも参考になれば幸いです。
では、また!

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