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〜独学で行政書士〜 第13回 取消訴訟①

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前回は、行政事件訴訟法(以下、行訴法)の概要について解説しました。
今回は行訴法の中でもよく出題される「取消訴訟」について取り上げたいと思います。
このほかにも訴訟類型はありますが、取消訴訟に関する出題が圧倒的に多いです。
過去問や問題演習を繰り返していけば自ずと実感すると思いますので、今は騙されたと思って重点的に学習してみてください。
それでは、さっそく行ってみましょう!

この記事を書いた人
20200404185151
資格取得サラリーマン

早稲田大卒⇨東証1部上場企業の社畜営業マン。会社の看板なしでも活躍できるスキルを得るため、資格取得を通じて効率的な勉強法を模索中。取得済資格 【行政書士、ビジ法2級、FP2級、AFP、ITパス】

 

 

前回の記事はこちら

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取消訴訟の種類

取消訴訟には処分取消訴訟と裁決取消訴訟の2種類あります。

処分取消訴訟とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為の取消しを求める訴訟を指します。

裁決取消訴訟とは、審査請求その他不服申立てに対する行政庁の裁決・決定その他の行為の取消しを求める訴訟を指します。

小難しい言い回しですが、処分を取消したいのか、裁決を取消したいのかの違いだと思ってください。

一般的に、処分取消訴訟を提起するのも裁決取消訴訟を提起するのも自由に選ぶことができるとされています。

ただし、ここで注意点があります。

審査請求をするに至った元々の処分(原処分)の違法を争う場合には必ず処分取消訴訟で、審査請求を認めない裁決の違法を争う場合には裁決取消訴訟を提起しなければなりません。

裁決の違法を争うために、処分取消訴訟を提起することはできませんし、原処分の違法を争うために、裁決取消訴訟を提起することもできないということです。

これを原処分主義といいます。

それともうひとつ、裁決主義というものもあります。

これは、原処分及び裁決に関する違法について、裁決取消訴訟を提起できるとするものです。

原処分主義と何が違うの?と思うかも知れませんが、何でもかんでもOKという訳ではありません。

行訴法以外の個別の法律によって審査請求をしたものの、これを認めないとする裁決がなされた場合にのみ認められるのです。

取消訴訟の流れ

取消訴訟は提起さえすれば審理されるという訳ではありません。

まずは、取消訴訟の提起が正確になされているものなのかどうか、チェックが入ります。

ここで不適格だと判断されると、審理をされるまでもなく却下となってしまいます。

効率よく数多くの審理をこなせるように、無駄な審理は省こうということです。

取消訴訟の要件を満たして初めて審理となり、主張が認められれば、認容判決が下されることとなります。

取消訴訟の要件

取消訴訟を提起するためには、以下の7つの要件を満たす必要があります。

  • 処分性
  • 原告適格
  • 訴えの利益
  • 被告適格
  • 裁判管轄
  • 出訴期間
  • 審査請求前置

簡単ですがそれぞれみていきましょう。

処分性

処分性とは、公権力の主体たる国又は地方公共団体が、「直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定すること」が認められているものを指します。

「」で記載した部分は、記述式で問われたこともありますので、そのまま暗記しておくとよいと思います。

原告適格

原告適格とは、訴訟を提起できる資格のことです。

処分や裁決の取消しが自分にとってメリットになる人しか訴訟を提起できないということです。

これらの人を法律用語で、「法律上の利益を有する者」といいます。

訴えの利益

訴えの利益とは、訴訟を提起するメリットがあるかどうかということです。

例えば、生活保護の変更決定を対象に訴訟を提起したいとします。

ただ、運悪く生活保護を受給していた本人(原告)が死亡してしまった場合、訴訟を提起するメリットはなくなります。

したがって、請求が認められた場合に、回復できる具体的な権利が必要となります。

被告適格

被告適格とは、訴訟を提起するにあたり、被告とすべき相手が合っているかどうかというものです。

原告(国民)が被告を正確に判断することは難しいため、行政庁が所属する国又は地方公共団体を被告として、訴訟を提起することが認められました。

この変更は平成16年の行訴法改正に伴うものです。

法令改正はよく出題されますので、要チェックです。

裁判管轄

裁判管轄とは、どこの裁判所に対して訴訟を提起すべきかを定めています。

通常、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所か、処分や裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所となります。

ただし、土地等の不動産にかかる訴訟は、不動産の所在地の裁判所にも提起ができます。

平成16年の行訴法改正で、普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所に提起が可能となっています。

出訴期間

出訴期間とは、簡単にいうと締め切りのようなものです。

この期間を過ぎてしまうと、取消訴訟の提起はできなくなります。

出訴期間には以下の2種類があります。

  • 主観的出訴期間:処分裁決があったことを知った日から6ヶ月以内
  • 客観的出訴期間:処分裁決があった日から1年以内

審査請求前置

審査請求前置主義とは、審査請求を経なければ取消訴訟が提起できないことです。

もちろん全てに当てはまる訳ではなく、法律にその定めがある場合が対象となります。

ただし、以下の場合には取消訴訟の提起が可能です。

  • 審査請求をした日から3ヶ月を経過しても裁決がない
  • 著しい損害を避けるために緊急の必要がある
  • 正当な理由がある

まとめ

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取消訴訟を全てまとめると長くなってしまうので2部構成とします。

今回は、取消訴訟の概要と要件について解説しましたが、覚えることが多いので形で覚えられるようマップにしてみました。

私は受験生時代からそうですが、細かいものこそ図にしてそのまま暗記していました。

スクリーンショットみたいなイメージです。

ど忘れしても、図の配置から思い出せることもありますのでおすすめです。

では、また!

 

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