トップセールスと聞いてどのようなイメージを持ちますか?
- 賢い
- ミスをしない
- 立ち振る舞いに余裕がある
私はこのようなイメージを持っていました。
ただ、実際のトップセールスを観察すると、ある共通点が見えてきました。
今回は、5年以上のメーカー営業の経験をもとに、売れる営業マンの特徴について解説します。
早稲田大卒⇨東証1部上場企業の社畜営業マン。
会社の看板なしでも活躍できるスキルを得るため、資格取得を通じて効率的な勉強法を模索中。
座右の銘は「自反而縮雖千萬人吾往矣」
取得済資格 【行政書士、ビジ法2級、FP2級、AFP、ITパス】
トップセールスの顧客は出世する
これを聞いてピンと来ない方も多いと思いますが、
トップセールスの共通点は、顧客が出世していることです。
私は、BtoBの営業をしていますので、自治体や企業が顧客となります。
自動車や住宅営業などは、我々一般の消費者が顧客となりますが、
BtoB営業の場合は、窓口となる担当者がいます。
そして、この担当者は購入権限を持っていることが大半ですので、
売り上げが上がるかどうかは、ここでOKが出るかどうかにかかっています。
みなさんが顧客だとして、どんな提案であればモノを買いたいと思いますか?
自動車や住宅であれば、自分の希望のモノを低価格で購入できればハッピーですよね。
ただ、BtoBの場合は、どんなに良い買い物ができたとしても、
担当者個人に直接メリットがあるわけではありません。
メリットがあるとすれば担当者が所属する組織から評価されることです。
ここに気がつくかがトップセールスになれるかどうかの分かれ道なのです。
- 担当者は何を基準に評価されるのか
- 上司の上司は誰なのか
- 所属部署は組織内で影響力があるのか
トップセールスはここまで思考を巡らせながら、
担当者にメリットがあるような自社製品を提案します。
例えば、
コスト削減額が評価軸なのであれば、コスト重視の製品を提案すべきですし、
効率化や時間削減が評価軸なのであれば、割高でもハイスペック製品を提案します。
割高な製品を導入する事で得られるメリットを数値化した提案だとなお良いです。
(例:1000万円の投資ですが、人件費を年間500万円削減できますので、2年で投資資金を回収できます。)
このような実績を積み重ねると、担当者は組織に対しての貢献が積み上がり、結果的に出世していくのです。
トップセールスはモノを売らない
営業は、売り上げを上げてナンボの世界です。
自社製品を売るために、メリットばかりを訴求しがちですが、
その提案は顧客の求めているものかどうか熟考することをおすすめします。
メリットはモノの良さがわかる人に伝えないと意味がないからです。
- スマホデビューをしたいおばあちゃんにiPhoneの最新機種のスペックを語る
- 運転免許をとったばかりの若者に水平対向エンジンの良さを語る
あくまで一例ですが、上記のような提案は自己満足でしかありません。
おばあちゃんは、スマホが初めてなので、スペックよりも簡便さを求めているかもしれません。
免許を取ったばかりの若者は、運転が不安なので、安全機能が豊富な車種を望んでいるかもしれません。
顧客の状況を把握した上で提案することは、基本中の基本ですが、
実際に営業をしてみると意外とできないというのが現実なのです。
そうは言っても、いきなり「困ってることはないですか?」と営業を始めたら不審者でしかありません。笑
警戒されて話すら聞いてもらえないと思いますので、注意が必要です。
まずはどういう商品を売っているのかを簡潔に説明できるようにしましょう。
〇〇株式会社の△△です。今回は〜〜のご紹介に参りました。最大のメリットは**です。最近何かお困りごとはございませんか?
質問が来るまで自社製品を説明しないというのがポイントです。
求められてもいないのに、いきなり良さを語られても迷惑なだけです。
担当者は業務の一環として営業マンと接しているだけで、話を聞くことが本業ではないからです。
「最近〜〜に困ってるんだよね。」というニーズが引き出せれば一歩前進です。
ここで初めて、「弊社の〇〇という製品であれば〜〜というお悩みは解決できると思います。」
と本題を切り出します。
もし、ここまで話が広がらなければその日は潔く撤退しましょう。
売りたい気持ちが先行すると、メリットのある提案からかけ離れますし、
信頼関係を損ねる事になりかねません。
信頼関係の構築こそが、売り上げを上げる最短ルートです。
営業の評価基準は実は明確!
営業と聞くと、マイナスイメージを抱く方も多いと思います。
- ノルマがきつい
- 残業が多い
営業は数字が全てですので、売り上げが未達であれば、評価は下がります。
ただ、裏を返せば、数字がよければ評価もいい訳ですから、評価基準は明確と言えます。
営業を始めた頃は、数字ばかりを追いかけて、心が苦しくなったこともありました。
ただ、トップセールスを観察していると、顧客にメリットのある提案をした結果、
数字が後からついてきていることがわかりました。
彼らも常に成績トップという訳ではありません。
良い提案ではあるものの、顧客の都合で受注までに時間がかかってしまい、
ノルマ未達という事態は頻繁に発生していたのです。
営業はマイナスイメージを持たれることも多いですが、
きちんと顧客に向き合えば結果は必ず返ってきます。
数字で評価されるというのは、シビアなように見えて実は公平かつ明確な評価基準なのです。
社内でも営業以外の部署を見てみると、何を基準に評価をしているのかが不透明なことが多いです。
例えば、人事部所属の5名を順位づけして評価する場合何を基準にするのでしょう。
これは各社様々かと思いますが、全員が納得する評価は難しいと思います。
一方、営業であれば、売り上げの大きい順に並べてしまえばOKです。
評価基準が明確かつ、人の意思が介入しないので、極めてフェアだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はトップセールスの特徴をまとめてみました。
営業職にマイナスイメージを持つ方もいらっしゃるかと思いますが、
実は、評価基準が明確な面白い職種なのです。
自社製品の導入によって、顧客から「ありがとう」と言われたときの喜びは一入です。
自身の提案によって顧客が評価されて出世していくと、今後の大きな提案もしやすくなります。
どんなに技術が発展しても、結局は人と人の繋がりが重要です。
営業を通じて様々な分野と方々と知り合えるもの営業の醍醐味なのです。
では、また!