いい大学に入って立派な企業に就職しなさい
そうすれば人生安泰だから
こんな事をご両親や先生から言われた経験はありませんか?
私は学校の先生から耳にタコができるほど言われていました。
ふと周りが気になったので聞いてみたところ、大抵の人が経験ありと回答しました。
そこで今回は、学歴と年収は関係があるのか調査してみました。

早稲田大卒⇨東証1部上場企業の社畜営業マン。
会社の看板なしでも活躍できるスキルを得るため、資格取得を通じて効率的な勉強法を模索中。
座右の銘は「自反而縮雖千萬人吾往矣」
取得済資格 【行政書士、ビジ法2級、FP2級、AFP、ITパス】
日本人の平均年収は441万円!
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(単位:千円) |
給 料・手 当 |
賞 与 |
給 与 |
3,710 |
697 |
4,407 |
学歴別に年収を比較する前に、まずは日本全体の平均年収を見てみましょう。
国税庁の平成30年分民間給与実態統計調査によると、
日本人の平均年収は約441万円(平均年齢:46.4歳)となっています。
あくまでも平均ですので、正規・非正規・男女・大企業・中小企業などの分類を全てひっくるめた数値です。
アベノミクスで景気は好調だと言われておりましたが、昨年の増税の影響か、GDPはマイナスとなっています。
給料が大きく上昇したわけではありませんので、なかなか実感しにくいですが、平成29年度と比較すると実は2.0%増加しています。
46歳以下で平均より年収が高い方は、恵まれた環境だと言えそうです。
ただ、昨今はコロナウイルスや原油価格の影響で、株式市場は大荒れとなっています。
就活市場は今まで学生が有利な立場にありましたが、内定切りが話題になる等、これからは流れが変わりそうです。
景気後退によって年収ダウンの可能性もゼロではありませんので、世の中の動きをウォッチしておきましょう。
高学歴の方が年収は高い
(単位:千円) |
||||
学歴&年齢階級 |
男女計 |
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規模計 |
大企業 |
中企業 |
小企業 |
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学歴&年齢計 |
306.2 |
349.0 |
292.9 |
268.3 |
大学・大学院卒 |
371.6 |
404.8 |
353.8 |
317.5 |
高専・短大卒 |
281.2 |
307.1 |
277.2 |
261.3 |
高校卒 |
266.1 |
297.1 |
252.3 |
252.4 |
中学卒 |
248.7 |
278.1 |
234.1 |
247.5 |
平成30年の賃金構造基本統計調査を元に、学歴と企業規模の2軸で月収を抽出しています。
では、本題の学歴別の年収を比較して見ましょう。
(先ほどの年収と基準にしているデータが異なりますので、誤差についてはご了承ください。)
学歴区分以下の通りです。
- 大学・大学院卒
- 高専・短大卒
- 高校卒
- 中学卒
企業規模は以下の通りです。
- 大企業
- 中企業
- 小企業
*調査労働者の属する企業の全常用労働者数の規模をいい、当概況では、常用労働者 1,000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」に区分している。
*調査年6月分の賃金等(賞与、期末手当等特別給与額については調査前年1年間)について同年7月に調査を行う。
とありますので、年収はこの月給12ヶ月分として算出しています。
ボーナス抜きの金額ですので、前述の民間給与実態統計調査より、数字が低めに出ています。
(単位:万円) |
||||
学歴&年齢階級 |
男女計 |
|||
規模計 |
大企業 |
中企業 |
小企業 |
|
学歴&年齢計 |
367 |
419 |
351 |
322 |
大学・大学院卒 |
446 |
486 |
425 |
381 |
高専・短大卒 |
337 |
369 |
333 |
314 |
高校卒 |
319 |
357 |
303 |
303 |
中学卒 |
298 |
334 |
281 |
297 |
それでは詳しく見ていきましょう。
大学・大学院卒の平均年収は446万円です。
ボーナス抜きの金額でも日本の平均年収を上回っています。
月給にして40万円ほどですから、独身であれば余裕のある生活を送れそうですね。
高卒の場合、平均年収は319万円です。
年収に差があっても、高卒の方が労働期間が長いので、生涯賃金が多い!!!
という声を大学時代によく耳にしました。
当時は、大学に通いながらバイトをしていましたので、どんなに頑張っても月5万円が限界でした。
一方、高卒で社会に出ている友人は月給で20万円程度もらっていました。
自分が社会人になった時、どのくらいの給与がもらえるのかもわからなかったので、羨ましいと思ったのを覚えています。
上記データを見る限り、高学歴もしくは大企業の方が給与は高い傾向にあります。
あくまでも平均データですので参考程度でお考えください。
高卒でも私より年収の高い友人は何人もいますので。
高卒と大卒の年収差は127万円
では、実際に高卒と大卒の給料差はどの程度あるのでしょうか。
結論、大学・大学院卒と高卒の年収差は127万円になります。
繰り返しになりますが、上記金額はボーナス抜きです。
大企業ほどボーナス支給額は多い傾向にありますので、就職先の企業によっては、
この金額差は変動するものとお考えください。
仮に高卒18歳で就職したA君と、大卒22歳で就職したB君を比較してみましょう。
A君は高校卒業後、すぐに就職をして働き始めます。
高卒の平均年収は319万円です。
一方のB君は大学へ進学しました。
学費として年間100万円×4年=400万円の出費と仮定します。
(計算を簡単にするために、一人暮らしによる生活費や家賃などは割愛)
B君が就職する頃、A君は勤続5年目を迎えます。
この時点での給与合計は
- A君:1277万円(4年分給与)
- B君:−400万円(4年分学費)
となりA君とB君の差額は1,600万円強となります。
この1,600万円分の差額が逆転するのは、18年目となります。
60歳定年とすると、B君は38年間勤務できますので、最終的な差額は2,627万円となります。
仮に学費400万円+生活費&家賃で1000万円=1400万円かかったとしても、
計算上は元が取れるということになります。
あくまで平均を元に計算をしていますので、昇給などは一切考慮していません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
データ上は高学歴の方が年収は高い傾向にあります。
学費や生活費などを考慮しても、元が取れるような年収推移です。
ただ、注意して欲しいのは、「高学歴だから高年収」ではないということです。
高年収の方がたまたま高学歴だっただけです。
社会にでると学歴が役に立つ場面はほとんどありません。
学生時代は偏差値が評価基準でしたが、社会人は違います。
大卒だからと言ってあぐらをかいていると、足元をすくわれますのでご注意を。
では、また!