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独学で行政書士! 行政事件訴訟法 ポイントまとめ②〜取消訴訟の要件〜

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行政事件訴訟法のまとめ。今回は取消訴訟についてまとめます。

 

 取消訴訟とは

前回、行政事件訴訟法の種類として、主観訴訟というものがあり、その中に抗告訴訟というものがあると記載しました。

抗告訴訟の中の、処分取消訴訟裁決取消訴訟をまとめて取消訴訟と呼びます。

 

処分取消訴訟:行政庁の処分そのほか公権力の行使に当たる行為の取消しを求める訴訟

裁決取消訴訟:行政庁の裁決・決定そのほかの行為の取消しを求める訴訟

 

原処分主義

原処分=もともとの処分 の違法を主張したいのであれば、原処分の取消訴訟を提起しなければなりません。これを原処分主義と言います。

 

例えば、なんらかの処分に不服があり審査請求したものの、これを認めない裁決がなされたとします。

この場合、原処分の違法を主張して処分取消訴訟で争うこともできますし、裁決の違法を主張して裁決取消訴訟で争うこともできます。

 

では、原処分の違法を主張して裁決取消訴訟で争うことができるでしょうか?

このような訴訟を認めると裁判所は何について審理をすれば良いかわからなくなってしまうので、これを防ぐために原処分主義が規定されています。

裁決主義

行政事件訴訟法以外の法律によって、裁決取消訴訟のみ提起することができるとされている場合があります。

原処分主義の原則からすると、処分取消訴訟は提起できないような気がしますが、このような場合には、原処分の違法についても裁決取消訴訟で争うことができるとされています。これを裁決主義と言います。

取消訴訟の要件

取消訴訟を提起するには以下7つの訴訟要件を満たしている必要があります。

  1. 行政庁の処分または裁決が存在すること
  2. 訴訟を提起する資格を有していること
  3. 訴訟を提起する実益があること
  4. 相手方を間違えずに訴訟を提起していること
  5. 管轄する裁判所に対して訴訟を提起していること
  6. 法定の期間内に訴訟を提起していること
  7. 法律によって審査請求前置主義が規定されている場合、これを経ること

1.処分性について

処分性が認められるには、以下が要求されます。

  • 公権力の主体たる国または地方公共団体が行う行為であること
  • 直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定すること

したがって、私法上の行為については処分性が否定されるのが通常です。

2.原告適格について

簡単にいうと、取消訴訟を提起する資格のことです。

条文には「法律上の利益を有するもの」と規定されています。

もう少し説明を付け加えると、「処分につき自己の権利、もしくは法律上保護された利益を侵害されまたは必然的に侵害される恐れのあるもの」を指します。

平成16年の法改正で、処分の相手方以外の者についても「法律上の利益を有する者」かどうか判断する際の考慮事項が明示されていますので、要チェックです。

3.訴えの利益

 訴えの利益とは、訴訟を提起して請求が認められた場合に、権利や利益の回復が可能なことを言います。

利益がないのに訴訟を起こす意味はないですよね。

訴えの利益は、期間の経過や効果の完了・原告の死亡など処分の効果が失われた場合には消滅するのが原則ですが、処分の取り消しにより回復すべき法律上の利益を有する者限り訴えの利益が認められています。

4.被告適格

訴えられる側の被告を間違えていないことが条件となります。

平成16年の行政事件訴訟法の改正によって、行政庁の所属する国または地方公共団体を被告とすることが認められました。

国民が被告を間違えずに提訴することは困難を極めるため、法改正により緩和されました。

5.裁判管轄

 平成16年の行政事件訴訟法の改正に伴い、被告である国または地方公共団体の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所に訴訟を提起することも認められるようになりました。

処分や裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所へ提起することも従来通り可能です。

6.出訴期間

取消訴訟を提起できる期間が決まっています。これを出訴期間と言います。

主観的出訴期間

処分や裁決があったことを知った日から6ヶ月以内

客観的出訴期間

処分・裁決の日から1年以内

例外
  • 正当な理由があるとき
  • 行政庁が教示の内容を誤った場合

7.審査請求前置主義

法律により行政庁へ審査請求をすることができる場合、審査請求をすることも直ちに取消訴訟を提起することもできます。これを自由選択主義と言います。

一方、法律に審査請求の裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できないと規定がある場合は、これを経る必要があります。これを審査請求前置主義と言います。

この場合、行政庁が一向に判断をしない=不作為 状態が続くと審査請求人の利益を損なう可能性がありますので、以下を例外として規定しています。

  • 審査請求をした日から3ヶ月を経過しても裁決がない場合
  • 処分・処分の執行・手続きの続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要がある場合
  • 裁決を経ないことにつき正当な理由がある場合

 

次回は取消訴訟の審理内容についてまとめます。

 

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